ホテルが取得した環境認証をどう活かす?ブランディング・集客・運営での活用方法と維持のポイント

ホテルにとってグリーンキーやサクラクオリティといった認証の取得は、環境に配慮した業務品質の高い施設と認定されたことを意味します。しかし、認証の取得はゴールではなくスタート地点にすぎません。

認証をどう活用し、ホテルの収益をあげていくかは次なる課題なのです。また、認証は一度取得すれば終わりではなく、定期的に更新審査があります。認証を維持、ステップアップさせていくためには、業務品質の維持、向上の取り組みが欠かせないのです。

本記事では、認証を取得した後の課題について、収益向上のためにどう活用していくのか、また更新・昇級(サクラクオリティグリーンの場合)の審査にどう対応していくかについて、ベースとなる考え方から具体的な戦略まで解説します。

認証取得に向けて具体的に動いているご担当者様、認証を取得し次の戦略を策定する必要のあるご担当者様はぜひご覧ください。

手をかざすだけでウェットティッシュが出てくるSAWANNAは認証の更新審査対策にも貢献します。実際に認証を取得された企業様への導入事例もありますので、興味がある方はぜひこちらのページから詳細をご覧ください。

認証の取得を検討段階、取得に向けた施策に取り組み始める段階のご担当者様は下記の記事も併せてご参照ください。

「グリーンキー」「サクラクオリティグリーン」とは?認証の比較や取得メリットを解説

ホテルの認証(グリーンキー・サクラクオリティグリーン)の取得方法を徹底解説

環境認証の取得はスタート地点にすぎない

認証は一度取得してしまえば終わりといったものではありません。取得にあたって合格した基準を維持・改善していく必要があるのです。とりわけ、サクラクオリティグリーンにおいては認証に等級があるため、より高等級を目指していくためにはさらに高い基準値をクリアしていく必要があります。

どちらの認証も取得後に定期的に更新審査が行われ、維持もしくはステップアップを目指す場合にはその基準をクリアすることが必須です。2025年8月現在、グリーンキーおよびサクラクオリティグリーンの認証について具体的な認証取り消しの規定や実際の事例は確認できませんでしたが、審査をクリアできず改善もされない場合、認証の取り消しも可能性としては考えられます。

何より、認証の取得は対外的に大きなインパクトがあり、顧客、取引先、投資家などは相応の期待を持ってホテルに目を向けることになります。認証が形骸化し、期待を裏切ってしまった際の悪影響は計り知れません。

認証を取得して安心するのではなく、いかに品質を維持・発展させ続けられるかが重要なのです。

認証取得を対外的に活かす広報・マーケティング戦略

認証を取得できると、まずはそれを活用した新規集客や企業のブランディングなどを行うことができます。具体的にどのような形での活用が可能か、その際の注意すべき点などについて見ていきましょう。

認証マークの正しい活用方法(Web・館内・OTAなど)

認証を取得した後、掲示することを許される認証マークは効果的にわかりやすい形で表示することが望ましいです。自社サイトや館内はもちろんのこと、OTA(Web旅行代理店)の自社ぺージにおいても目を引く形で表示するようにしましょう。

マークの表示だけでも、その価値がわかる相手には伝わりますが、大半の訪問者はそのマークの意義や価値を知らないことも想定されます。そのため、マークに目を引き、その内容が気になった訪問者に対して認証の価値を伝えられるような工夫を併せて実践できることが理想です。

プレスリリースやSNSでの情報発信

プレスリリースやSNSなどの媒体を活用し、対外的に訴求していくことも重要です。その際、媒体の読者に合わせて訴求するポイントを柔軟に変化させていくことも欠かせません。

例えば、プレスリリースは主にメディア向けの発信となりますが、投資家や近い業界の関係者が情報収集している可能性もあります。そういった層に訴求し、目的(メディアへの掲載、出資を受ける、業務提携するなど)に沿った専門的な発信を行う必要があります。

一方で、SNSは一般消費者への訴求効果が大きい媒体です。専門的な内容よりも、簡潔に認証の価値やホテルの魅力について発信し、集客につなげるといった戦略が求められます。

OTA・旅行代理店への訴求と差別化ポイントの明示

現在、ホテルの集客は自社媒体だけでなく、OTAや旅行代理店を活用するケースも一般的です。そういった代理店から自社ホテルを提案してもらう、ないしは代理店の利用者に自社ホテルを積極的に候補にピックアップし、選択してもらうための効果的な訴求も欠かせません。

他社の媒体に掲載するにあたっては、スペースや掲載のルールに制約があることも想定されますが、その中で効果的に他社との差別化要素として認証を効果的に訴求し、集客につなげていく姿勢が欠かせません。

社内への浸透と運営ルールへの組み込み

認証の取得は喜ばしいことですが、それだけ周囲からも注目を受け、高い業務水準を維持し続けることが求められます。そして、その実現においてスタッフの協力は欠かせません。周囲から求められる高い基準値をクリアするにあたってのスタッフへの意識づけやルール作りのポイントについて解説します。

清掃・管理・接客など業務別のルール整備

認証の基準値をクリアし続けるためには、清掃・管理・接客などすべての要素で高い業務品質を維持することが求められます。そのため、運営において必要となる全ての業務において業務別のルールを細かく整備することが大前提として重要です。

加えて、他業務間でも連携が取りやすいよう、全体の整合性を取るための最終チェックも欠かせません。

スタッフ教育とモチベーションの維持方法

認証の基準をクリアしたサービス品質を維持するためにはスタッフの業務品質が欠かせません。そのため、既存スタッフ・新規スタッフの教育も欠かすことのできない非常に重要な要素と言えます。

細かいマニュアルを作成するだけでなく、理念やサービスの提供方針といった、ビジョン・戦略を共有し、その実現に向けて自主的に考え、行動できる人材を育成できるのが望ましいでしょう。そのような高いモチベーションを持ってもらうにあたり、認証を取得している事実は有効に活用できます。厳しい基準をクリアしたホテルで働いていることへの帰属意識を高め、業務品質の維持・向上を意識づけるため、認証の意味を従業員にも効果的に訴求しましょう。

日常業務との整合を取るオペレーション設計

認証の維持・向上にあたっては、高い水準で日常業務に取り組んだ上で、さらに高水準かつ幅広い取り組みに着手することが求められます。しかし、そういった取り組みが日常業務を阻害し、通常のサービス品質を低下させるようでは本末転倒です。

日常業務の品質を安定的に維持しながら、さらなるステップアップに向けた新しい取り組みを着実に実行するためには、綿密なオペレーション設計が欠かせません。

維持・更新・ステップアップに向けた体制整備

認証を維持するためには、定期的に実施される審査をクリアし、業務水準を維持、向上し続けられていることを示す必要があります。特に、サクラクオリティグリーンには「昇級」があり、高等級の認定を受けるには継続的な改善の取り組みが欠かせません。

認証の維持・更新・ステップアップに向けた体制整備のポイントについて解説します。

更新審査に備えた記録管理と業務フロー

認証の維持・ステップアップにおいて更新審査への対策は必須です。付け焼き刃の審査対策は審査員に見抜かれてしまい、最悪の場合は認証の維持そのものが危ぶまれます。

更新審査に備え、平時から認証を取得した時点の品質を維持、発展し続けられるよう業務フローを構築することが重要です。その上で、管理記録の記入も習慣化し、いつ審査が行われても、業務フローが確立していることを示せるのが望ましいでしょう。

評価基準の変化への柔軟な対応

認証の維持、ランクアップにあたっては継続的に実施される審査をクリアし続ける必要があります。ただし、その評価基準も現在のものが恒久的に適用されるとは限らず、変化する可能性がある点にも注意が必要です。

認証の根本的な理念が大きく変更される可能性は低いでしょう。しかし、審査時点のトレンドによってどういったポイントが重点的に評価されるかといった基準は変わる可能性も十分にあります。そういったケースにも柔軟に対応するため、世の中のトレンドや審査基準の変化といった情報はこまめに収集する必要があるのです。

より高等級の取得を見据えた計画

サクラクオリティグリーンには等級が5段階あります。低い等級の取得は比較的容易ではあるものの、対外的なインパクトも強くはありません。認証を活用し、集客やブランディングをはかるためには、高等級を目指していく必要があるのです。

上の等級の認定を受けるためには、現状維持では足りません。更新審査段階で等級を上げられるよう、基準値とホテルの現場を比較しながら、どの部分を重点的に強化していくか決定する必要があります。

SAWANNAを活用した認証運用の効率化と評価向上

ホテルの認証の取得から維持さらにステップアップにおいては手をかざすだけでウェットティッシュが出てくるSAWANNAがおすすめです。ごみ削減、衛生対策、オペレーション改善、顧客満足度向上と様々な形で、業務品質の向上に貢献します。

SAWANNAを活用することで得られる具体的なメリットについて見ていきましょう。

ホテルでの実際の活用イメージについてはこちらの動画も併せてご参考ください。

ごみ削減・衛生対策の管理機能

SAWANNAを活用することにより、個包装のおしぼりの包装部分のようなプラスチックごみの削減が可能です。プラスチックゴミの削減、すなわち脱プラスチックへの取り組みは世界的な課題であり、認証の取得、維持においても重点施策として扱われます。ゴミ処理のコスト削減だけでなく、環境負荷の軽減、認証の維持・ステップアップへの加点要素としても活用できるのです。

加えて、機器に直接触れることなくウェットティッシュが出てくる仕組みは衛生対策としても機能します。新型コロナウィルスの脅威は2025年8月時点でも完全に払しょくされたわけではなく、変異株「ニンバス」が拡大しています。今後も断続的に懸念される感染症に対する取り組みも欠かせない中、ごみの削減と衛生管理を両立できるSAWANNAは認証の維持においても機能するでしょう。

スタッフ教育や現場負担の軽減

SAWANNAの機能は「手をかざすとウェットティッシュが出てくる」という非常にシンプルで簡潔なものです。そのため、SAWANNAを扱うにあたって、スタッフに対して特別な教育を行う必要もありません。

SAWANNAを活用するにあたり、スタッフ側で必要なオペレーションはロールの残量確認および、使い切った場合の補充のみ。業務負荷もかけずに運用できることも大きな特徴と言えるでしょう。また、顧客目線でも使い方が明確であるため、現場でのSAWANNAの使用に関するスタッフ対応も不要です。

顧客への体験の提供と満足度向上

SAWANNAは顧客目線、衛生面での安心感に加えこれまでにない体験も提供します。シンプルでスタイリッシュな本体のデザインもあいまって、ホテルの利用の中で、一つの印象に残る感動体験にすらなりうるのです。

サクラクオリティグリーンにおいては、環境への取り組みに加えて宿泊品質も評価対象となるため、等級の維持・ステップアップにおいても加点要素となりうるでしょう。

2025年6月にグリーンキー認証を取得されたメルキュール札幌様にもSAWANNAを導入いただいております。SAWANNAの製品に関するお問い合わせ、更新審査対策に向けた導入のご相談はお気軽にご連絡ください。

まとめ

ホテルが認証を取得した後に取るべき施策について解説しました。認証の取得はスタート地点に過ぎず、重要なのはその認証をどのように活用するかです。

また、認証は一度取得すれば終わりではなく、維持や昇級を狙うにあたっては更新審査をクリアする必要があります。

審査の対策は業務品質の維持・向上、ひいては顧客満足にも繋がるため、総合的な視点を持ち戦略を考えることが重要です。

今回解説した内容も参考に、自社で取るべき具体的なアクションプランを策定してみてください。

認証の維持・昇級の施策においては手をかざすだけでウェットティッシュが出てくるSAWANNAがおすすめです。審査対策を含めた導入のご相談も承れますので、興味のある方はぜひお問い合わせください。